紗菜ちゃんの中の人と落とし物

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「待って、佐々木くん! 今日は、ってことは、また明日、協力してくれるってこと?」  佐々木くんの横に並びながら私は大きな声で彼に尋ねた。 「まあ、気が向いたら」  こちらを見ず、前を向いたまま、ちょっとだけ面倒臭そうに佐々木くんが言う。 「それって学校に来るってこと?」  今日は水曜日、明日も平日だから学校がある。  もしかして、このまま不登校をやめる、とか? 私が佐々木くんの不登校を止めた?  私は期待の眼差しを佐々木くんに向けてしまった。 「いや、僕は学校には行かない。やることがある」  私の期待を崩しながら、彼はやっぱり私のほうを見ない。 「じゃあ、どうするの? 明日はどうしたらいい?」  どこで会うって言うんだろう? 学校には来ないけど、放課後、外で待っててくれたり……?
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