91人が本棚に入れています
本棚に追加
「待って、佐々木くん! 今日は、ってことは、また明日、協力してくれるってこと?」
佐々木くんの横に並びながら私は大きな声で彼に尋ねた。
「まあ、気が向いたら」
こちらを見ず、前を向いたまま、ちょっとだけ面倒臭そうに佐々木くんが言う。
「それって学校に来るってこと?」
今日は水曜日、明日も平日だから学校がある。
もしかして、このまま不登校をやめる、とか? 私が佐々木くんの不登校を止めた?
私は期待の眼差しを佐々木くんに向けてしまった。
「いや、僕は学校には行かない。やることがある」
私の期待を崩しながら、彼はやっぱり私のほうを見ない。
「じゃあ、どうするの? 明日はどうしたらいい?」
どこで会うって言うんだろう? 学校には来ないけど、放課後、外で待っててくれたり……?
最初のコメントを投稿しよう!