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「抜いてくれるんだろ?」
「お、俺の事彼女って…」
「そんなわけないでしょう。早くしてください」
手を繋がれリビングまで来てまたソファーで抜いてやる。いつもよりなんだか気まずい…でもいつもは先に歩いて行ってしまうのに手を繋いでくれた…
「手は使わないんです?」
「だって、手…繋いでくれたから…勿体なくて…」
全く手で扱かないのを不思議に思ったのか声をかけられ、俺は見上げながら言えばため息をつかれてしまう。いつもは気にならないのにため息をつかれてしまい胸がチクリと痛む。
「そんな事くらい」
「そんな事ってなんだよ!俺は嬉しかっ…はぁ、良いよもうこの関係辞める!もう良いよ抱いてくれる気ないならもういい!!」
「急にどうし」
「わかんねーよ!俺もわかんねーけどもう良いんだよ世の中ちんぽいっぱいあるんだから!!!」
俺が叫ぶように言えば荻野はまたため息をついて服を正し出て行ってしまった。俺は泣きながらこの感情をどうしていいかわからずにいるとインターホンが鳴った。それでも出る気にならなくて泣いていたが鳴り止まないので目をこすって出ればお隣さんだった。
「怒鳴り声みたいなの聞こえてきましたけど…あぁ可愛い顔が台無しですよ?」
「お隣さ…」
「落ち着きましょうかとりあえず」
中へ入ってきて扉を閉めて鍵もかけられ、寝室の場所を聞かれて案内すればベッドに座らされてお隣さんも座り俺の頬に触れ自分の方を向けて唇を重ねてきた。
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