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雨の中で迷子になった僕。 こんな時にどうすることも出来ないなんて……… あなたの言う通り、僕は子供だ。 強くなる雨と、知らない街並み。いつもと違う風景が僕を不安にさせる。 誰かに迎えに来てもらおうか? 敗けを認めるみたいで、悔しさに拳を握った。 悴んだ手で携帯を取り出す。画面に写るのは二人の笑顔。 頬を伝うのは雨なのか……… 通話画面であなたの名前を探すけど、履歴に名前が見つからない。 電話する必要もないほど一緒に居たことを思い知った。 アドレスから名前を見つけ発信ボタンを押すと、待っていたかのように繋がる電話。 「今、どこ?」 「…………分かんない」 「………帰ってこれるか?」 「……………」 「迎えに行く」 …………やっぱり子供だよな 自分でも分かってるくせに、拗ねて怒って迎えに来てもらおうなんて……… 大人にならなきゃ…… ずっと一緒にいるために 「タクシーで帰るから…」 「………分かった」 雨の中を自分の足で踏み出すと、雨が少し弱まった気がした。
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