【1章】AIの失踪
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【1章】AIの失踪
目の前に広がる白い空間の中央には、壁一面に大きく赤い文字で【DK】と描かれていた。 「何の略なんでしょうね」 腕組みした姿勢で傍に立つ相棒の嶋田が、自分の顎をさすりながら真剣な面持ちで壁の文字を見詰めている。 「Dは……やっぱ"デジタル"なんやろか」 「まあ、犯人がAIってことはその可能性が高いでしょうね」 私は腕時計型の携帯を向けて、壁の文字をスキャンした。
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