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三人は事務所を出て、停めてあった車に乗り込んだ。街灯から落ちるオレンジ色の光が、乾いた地面に黒々とした影を伸ばしていた。
「これは遺体を使った詐欺だ」ガイはそう言った。「葬儀会社は金に困窮している遺族から安く葬儀を引き受け、その遺体を町に持ち込んでいたんだ。一つの棺桶で二人焼いて、浮いた費用を着服してた」
「反吐が出るな」ダンは怒りを滲ませながらそう言った。「家族の遺灰に、他人が混じってたなんてな」
「これが世間にバレれば、ボディはお終いだ」ガイはそう言い、ダンを見据えた。「それでも、ここは故郷だ。トドメは刺せない。なら、どうすればいい?」
「俺達だけで葬儀会社に乗り込む?」
ガイは頷いた。「その方が良い。明日、殴り込みに行くぞ」
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