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「本当に、今ここでそれを聞きたいのか?」猿が改まった口調で言う。
「深刻なのか?」オレは続けた。
「次は悪い話だ。ショックを受けるぜ。心の準備が必要だぞ」猿が言う。
「教えてくれ、おまえの個人、いや一匹の猿としての意見をどうしても聞いてみたくてここに来たんだ」オレは言った。
「そんなら、教えてやる。結論から言おう。人類の種としての存続期限はもうじき終了する」猿は真顔で言った。
「なんだって?どうしてお前にそれが分かる。それに、それとAIとどんな関係があると言うんだ」オレは語気を強めた。
「どんな種にも終わりがある。人類の種としての期限が切れるだけだ。どんなに遺伝子操作をしようが生物としての滅亡は迫ってきている。他の生物はさぞ喜ぶだろうぜ」猿は笑っている。
「本当か?」オレは血の気が引いてきた。
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