王弟の秘密を知ってしまったせいで脅されています。

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「アーレンデリル様、申し訳ありません…少々足が疲れてしまいましたの。休憩したいので、」と微笑むと、掴まれた手をに力が弱まり、すっと抜け出すことができた (急いで逃げなくちゃ!)とドレスをを持ち上げ足早でその場を去った (庭園の方へ逃げましょう!) アーレンデリル家の庭は素晴らしいと聞くが、今は夜で見ずらいことと、夜会の方に夢中で庭園を訪れる者はいないはずだ。 そう思い、庭園へ逃げ込んだ 「ふぅ、この辺でいいかしら………」と一息をついたと思ったのち、 「何がこの辺でいいかしら……だ。」そう聞こえてきた 「…!?王弟殿下…」思いがけない人物が噴水の前に腰が蹴ていた 「何しているんですか?王族が。」早く戻れと念を込めた 「夜会は好きじゃないんだ。お前こそ何をしている。フォーマン家の宝石さん?」 「なんですか、それ。私はまぁ、逃げてきたんですよ…ダンス苦手なのに誘われて…嫌がらせかしら?」と首を傾げた 「嫌がらせではないだろ。」と呆れたような声音でそう帰ってきた 「なんでわかるんですか?」と聞くと、 「なんでモテるんだ?」と疑問系で返ってきた (答えてくれないのね……) なんだ、コイツとは思ったが心底不思議そうな顔に思わず笑ってしまった 「なんだ」 「いえ、あまり王族らしくない方だと思いまして…」 「悪かったな、王族らしくなくて」と不機嫌そうに呟いた 「クズと言われるあなたより、今のあなたの方が素敵ですよ。脅されたのは不服ですが、こうして話すのは楽しいです」 「…かったな、」と何か呟いた それの声は小さく、テラスから聞こえてくる音楽にかき消されてしまった 「え?なんですか?もう一度お願いします」 「っ!だから、悪かったな!と言っているんだ。信じる者はいないと思うが、噂でも立ったら嫌だったんだ」 「…もう、いいですよ。最初から口外するつもりなんてありませんでしたし、」 「そうか。」と言うと、二人して黙ってしまった 聞こえるのは噴水の水が流れる音とテラスから少々聞こえる音楽 (なんだか、変な気分) 「………よかったら、一曲踊らないか?」と手を差し出された 差し出された手に嫌悪感は感じず、その手に自分の手も重ねる 「喜んで。」 「ふふ、変な感じですね…」と思わず笑ってしまった 脅してきた者とまさかこうして踊ることになるなんて一切思わなかったからだ 「そうだな。」とセオドアも同じようなことを思っていたのか、その口元には笑みが浮かんでいた
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