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一度そう思いつくと、どいつもこいつも同じ穴の狢に見えてくる。
そうだ間違いない、こいつも、こいつだって怪しいぞ。
僕の読者は全員が全員、泡沫作家かそのなりぞこないじゃないのか!
AIが書いた小説が売れるのは、面白いからじゃない。
感情が揺り動かされるからじゃない。
暇つぶしでもない。
同業者がAIの使い方を勉強するために参考書として買って、それで売り上げが立っているだけの話じゃないか。
だって見てみろ、何十件とついているレビューの中にひとつでも「面白かった」だの「楽しかった」という評価があるか。
ヒロインがかわいい萌えると言った奴が一人でもいるか。
そもそも内容について触れたレビューが一件でもついているのか。
読んでいるのは同業者……いやいやひょっとしてもう、AI自身が読んで小説というものを学習し、また書いて出版し、それを読んだAIがさらに学習して小説を生産し……
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