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見送るところまではいいのだけれど、薫くんの姿が見えなくなった
途端にいつも寂しくなる。
これはいつものこと。
救いはまた明日も会えるっていうこと。
だけど、翌日会えるまでの時間がすごく寂しい。
さびしん坊になってしまったみたい、私。
入浴も済ませ布団に入ると、考えるのは毎日同じこと。
もしこの先薫くんと会えなくなる日が来たら、というものだ。
時間というものは無常にチクタクと進んでゆくもので、今のこの一瞬の
小さな幸せをも、永遠に留まらせてはくれないから。
幸せな気持ちになった時間だけを、ずっとずっと持ち続けられるのなら
どんなに幸せな一生になることだろう、そんな詮無いことを考えながら
私は毎夜眠りにつくのだ。
一瞬の幸せなんて、すぐに逃げていくって知ってるから?
芽衣、少なくとも薫くんに関しては、私がこの地に留まっている限り
そして彼が学生でいる間は、今まで通り薫くんに会えるのだから
心配しなくて大丈夫だよ?
薫くんを心配して、アルバイトという仕事を彼に与え自分が
保護している気でいたけれど、薫くん中毒に侵されていたのは私?
◇ ◇ ◇ ◇
依存しているのは、私自身なのかもしれない。
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