『アイノカタチ』- 孤独だった私に手を差し伸べてくれた人がいた。 それぞれの思い出を抱えて私は生きてゆく ~♡

153/379
前へ
/379ページ
次へ
153   隣に誰かいるってすごいことだと思う。  例えば今回のように車で2~30分かけてテニスコートのある場所に 行くのだって、気が付いたら着いてたって感じであっという間 だったもの。  隣に誰かの存在を感じ、しかも会話なんかしてたら時間の流れの 早いこと、早いこと。  独りの時間ももちろん大切だけど、移動する時に強く思うのは 隣に誰かいるって有難いことだって。  近くに私たちのように飛び入りで、しかも硬式テニス初心者を 受け入れてくれる都合のいいテニスクラブがあるのかどうか 薫くんをテニスに誘った後すぐに探した。  私の宿泊した施設も、これから住むことになった場所も、むちゃくちゃ 辺鄙な所なんだけど、だからって周囲にテニスクラブがないって わけじゃなかった。  おまけに臨機応変に柔軟にいろいろな人を受け止めてくれる コースっていうか方法があって、私たちは1時間だけ簡単に硬式テニスを 習い、その後は自由に自分たちでPlayできるっていうコースを選択をした。  料金も思ったほどかからなくて助かった。  所詮遊びなんだしってことで最初、面倒だからコーチは必要ないかな なんて思ってたけど、流石プロだった。  実に短時間の間に、手際よくちゃちゃっと軟式から硬式に移行する時に 必要なスキルを教えてくれた。  いいコーチに当たってほんとラッキーだった。 73
/379ページ

最初のコメントを投稿しよう!

134人が本棚に入れています
本棚に追加