『アイノカタチ』- 孤独だった私に手を差し伸べてくれた人がいた。 それぞれの思い出を抱えて私は生きてゆく ~♡

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359  万寿さんとの関係がこれまでと同じように保たれることになり 私はほっとした。  バタバタしていて、あれから薫くんとは話らしい話もできていなかった んだけど、休日になると買い出しに付いて来てくれるようになって すごく助かってる。  薫くんが付いてきてくれる時は真由も一緒に連れて行ってあげられるし、  万寿さんの家から出て独り立ちしてからのことも考慮すると有難い。  薫くんには車の中で真由を見ててもらうこともあったし、真由が お店に入りたいとせがむ時には抱いて私と一緒に歩いてくれたり。 真由は父親のことを最初はト~タンと言うことで、いないのはなぜ? どこなの? ということを発信していたのかもしれないけれど、間もなく その単語は真由の口から出てくることはなくなった。  薫君のお蔭もあるかも、と思う。  これは前からもなんだけど、休日に薫くんと会えるのを結構楽しみに している節がある。  わたしの単なる推測だけども、父親に甘えられない分、薫くんに より一層甘えるようになった感が見受けられる。 191
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