『アイノカタチ』- 孤独だった私に手を差し伸べてくれた人がいた。 それぞれの思い出を抱えて私は生きてゆく ~♡

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371 「そうなの?  そんなことであの子は私にそっけないの? 」 「はぁ、まぁそんなとこかと。  気にしないでください。    その代わりっちゃあなんですが、俺ができることは手伝いますから。  許してやってください」 「分かったありがと。  誠次くんの心遣い忘れないわ・・だけどボケた時は許して チョンマゲぇ~! 」 「ははは~っ、万寿ねえさん、相変わらずで・・元気で良かった。  じゃぁ、ほんとに連絡してくださいよ」  「うん、また何かあったらお願いね」  前々からいろいろと誠次くんにはよく送迎なんかもしてもらって 世話になってるから、誠次くんにも幾ばくかのお小遣いを残しておいて あげるつもり。  妹にだって本来なら残してやってもよかったのだ。  だけどもあちらから自分に距離を取ってきたからには、しようがない こちらも距離をおくのみ。  財産はビタ一文譲らないという距離を!  ずっと仲良しだった妹に距離を置かねばならないということは 万寿にとって悲しいことだった。   197-2
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