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「すごい、本当に今日はご馳走だね……」
一方、キッチンには、何かのイベントかと思うくらいの量の料理が並んでいて驚いてしまった。
私が任されたのは、出来た料理を盛り付けてテーブルまで運ぶこと。でもほとんどそれは終わっていて、やることなんてあまりなかった。
後から聞いたら、本当はお父さんが翔真と二人で話がしたかっただけみたい。
まあ、妹もあの場にはいたけれど。
準備が終わって、夕食の時間。すごい品数の料理に、家族はみんな驚いて少し引いていたけれど、翔真は喜んでくれたみたいだった。
すっかり翔真とお父さんは打ち解けていて、何を話しているかは聞こえなかったけど、表情から楽しそうに話をしているのがわかった。
元々、人当たりの良い翔真だから、うちの家族ともきっと難なく打ち解けてしまうだろうなとは思っていた。
だけど、実際は相当無理させているのではないかと、少し心配になってしまった。
すごい量だった食事も、翔真がたくさん食べてくれたおかげで、あっという間に食べ終えてしまって。
夕食の後、翔真は先にお風呂をすませて、私の部屋に入った。
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