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二人でゴロンと向かい合ってベッドに寝転がると、槙田くんは私の髪に触れて、じっとこちらを見つめていた。
「ねえ、さっきの返事、考えてくれた?」
告白のこと、かな。
どうしよう…。答えがまだ出ていない。
「えっと…。」
「相田さんは自分のことをつまらないって言ったけど、ほら。」
彼は髪に触れていた手を離し、私の手を取ると、自分の胸においた。すると、激しく動く心臓の音が伝わってきた。
槙田くん…。すごくドキドキしてる。
「俺は、こうやって相田さんといるだけでドキドキして幸せな気持ちになるよ。」
彼のドキドキを手のひらで感じて、私の心臓までうるさくなってきた気がした。
「相田さんの作られていない自然な姿が可愛くて、見ているだけでドキドキするんだ。」
「…っ。」
槙田くんは照れ臭そうに笑っていた。その表情と、手に伝わる鼓動から、彼の言っていることが嘘でないとわかる。
…私だって、槙田くんにはずっとドキドキさせられ続けている。
槙田くんがここまで優しい人だなんて知らなかったから、胸がドキドキして止まらない。
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