少しの違和感

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少しの違和感

「あれ?莉乃、昨日と服が同じじゃない?」 「あ、えーっと…。」 次の日。1限目から大学に行くと、友達の七香に昨日と服が同じだと気付かれてしまった。 時間がなくて、翔真くんの家からそのまま大学に来ちゃったから…。 正確には早く起きて、一度家に帰ろうと思ったのだけど、翔真くんが時間ギリギリまで離してくれなかったのだ。 「ついに相澤くんのところにお泊まりしたの?」 ふふっと笑う彼女は大学でできた友達。 可愛くて優しくて、高校の頃から付き合っているイケメンの彼氏に愛されている完璧な女の子だ。 「あ…、そうじゃなくて。実は智也とは昨日、別れたんだよね。」 隠しても仕方がないことだし、話を聞いてもらいたいと思って、七香には打ち明けることにした。 「えっ?!そうだったんだ。無神経なこと言ってごめんね。」 「ううん。なんか他に好きな人ができたって言われちゃって。」 「そんな。二人はすごく仲良かったのに。」 七香は私たちの突然の別れ話に、信じられないという顔をしていた。
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