少しの違和感

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「あ、七香!」 講義が終わって、カフェに移動している時に七香が誰かに呼ばれた。 「あ、(せい)くん!(みのる)くん!」 七香の彼氏と高校時代の友達だ。 学部は違うけれど、私も七香といる時に何度か話をしたことがある。 「昨日、晴の家に泊まった?1限目から爆睡して怒られてたよ!」 「うるさいな…。昨日は何もないよ。」 友達の鈴木くんがからかうように言うと、七香の彼氏の松倉くんは面倒臭そうな顔をしていた。 「昨日はレポートをやって早く寝たよね?あ、でも朝が早かったっけ…。」 そんな七香の言葉に鈴木くんが即座に反応した。 「え、まさかの朝から?!熱いね〜!」 「ちょ、もう。早く起きたからコンビニまで散歩しただけ。七香も勘違いさせるような言い方しないでよ。」 「あ、ごめん…!」 冷静に説明をする松倉くんと、恥ずかしそうにしている七香は、顔を見合わせて笑い合っていた。
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