少しの違和感

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「あ、莉乃ちゃん。珍しく眼鏡なんだ!」 鈴木くんは、いつもこうやって私にも声をかけてくれる。 「うん。今朝は寝坊してコンタクトを入れる時間がなくて!」 「コンタクトって入れるの怖くないの?俺は目薬ですら無理だよ!」 「最初は怖かったけど、慣れたら平気だよ。」 鈴木くんと話していると、松倉くんがこちらをじっと見ていた。 …なんだろう。私の顔に何かついてるかな。 「実、そろそろ行かないと。」 「やばっ、早く行かないと!またね!」 すぐに松倉くんは私から目を逸らして、鈴木くんに声をかけると、鈴木くんはバタバタと慌ただしく去っていった。 松倉くんは七香の頭に手をポンっと乗せて、またあとでねって声をかけて、鈴木くんを追いかけていった。 七香は幸せそうに笑って、松倉くんの背中をみつめていて、それがとても微笑ましかった。 「七香は愛されてていいな。」 「莉乃にも絶対にいるよ。莉乃だけを想ってくれる人が。」 七香は優しく笑ってくれた。
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