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ベッドの中央へ移動すると、俊輔は絢斗の顔をよく見えるように足の間に自分の体を落ち着かせ、右手の人差し指を首の付け根の中心部分からおへそ辺りまで指でなぞる。何をされるのかという期待からか、背中がぴくりと浮きながらも息を殺して次の行動を待っているように見て取れた。
今度は、親指の先で絢斗の唇をなぞると、薄く口が開いていく。その唇に触れるため、ゆっくりと顔を近づけて傾けると、まずは触れるだけのキスをして、そのまま舌をもぐりこませた。
「ちゅっ、んっ、ちゅっ……ふぁっ、んっ……」
「ちゃんと鼻で息しないとダメだよ……」
「そんな、の……むり……だし……」
「ほらっ、ちゅっ、くちゅっ、ちゅっ……」
「ふんっ、ちゅっ、はぁっ……」
何度も繰り返すキスに、必死で答えてくれようとしているのがわかるほどきつく腕を捕まれていて、その様子が可愛くてつい深く口付けてしまうけれど、もういい加減限界だろう。
「触っていい?」
俊輔の問いかけにこくりと頷いた絢斗を捉えると、もう一度触れるだけのキスをして腕を下半身へ伸ばしていく――。
「んっ、あっ……」
大きくなり始めていたそこを握れば、甘い声と共にぴくりと体を震わせた。ゆっくりと竿を上下に動かすと、与えられる刺激に身を捻ろうとする。
「ダメだよ……。ちゃんと感じて……」
「でも、俺……こんなの、どうすればいいか……」
「与えられるまま身を任せてくれればいい……」
「そんなんじゃ……すぐ、いっちゃいそうで……」
「我慢しなくていいから。感じるままに……ねっ?」
優しく語りかけるように告げた言葉に、こくりと首を縦に振ると、力が入っていたのがすうっとなくなった気がした。
擦っていた手を止めることはせず、そのまま動かしながら胸の突起を口に含み舌で転がす。
再び与えられる刺激に、時々背中を浮かせながらも感じてくれている――。
「誰かに触れられるのは初めて?」
「はい……」
「自分でシタことは?」
「俺だって……それくらいは……」
「じゃあ、もっと気持ち良くしてあげる……」
そう言うと、俊輔はそのまま体ごと動かして握っていた手で根元を軽く包むと、それを口の中へと咥えた。
「……うっ、あっ、うそ……か、がわ……さん……」
期待を裏切らない反応に、なに?というように視線を合わせると、恥ずかしそうに顔を腕で覆ってしまった。
どんな反応も目に焼き付けたいと思えて仕方ない。
俺は、どうかしているのだろうか――?
一回り以上も年の離れた青年にこんな気持ちになるなんて――。
喉の奥まで咥え込むと、裏すじに舌を這わせながら先端へと吸い上げていく。
「うあっ、あぁ……き、もちっ……」
それを何度も繰り返しつつ、ときどきカリの部分を唇で挟み舌でなぞると、ビクビクと体を震わせている。
いつの間にか漏れる声を抑えることも忘れてしまうほどに与えられる刺激に夢中になってくれているのだろう。
「あっ、あの……俺、もう……」
「いいよ。イッて……」
再び奥まで咥えると、上下に動かしながら口内で犯していく――。すると、太股の辺りが痙攣しているのがわかった。
ちゅるっと先端を吸い上げるようにしてから、一気に喉の奥深いところへ導けば、背中が反り返り腰が浮き上がる。
「あぁ……はぁっ……くっふっ、イクッ、あっ……」
びくんと先端から口内へと欲望が弾け飛ぶ。それを溢さないように全部受け止めると、ごくりと飲み干した。
「たっぷりと出たね」
「えっ、あっ、か、がわさん? もしかして……?」
「全部飲んじゃったけど?」
「うそっ、そんな……汚いのに……」
「汚くなんかないし。それに、ちゃんとイッてくれて嬉しかったし、可愛かったから……」
そう言いながら、腕を伸ばして髪をすけば、くすぐったそうにしながら、恥ずかしそうに頬を赤く染めている。
久しぶりに全身で感じる愛しいという感覚に、正直自分でも驚いているけれど、たとえこの一夜が永遠でなくてもいい――そう思えるほどに俊輔は絢斗を欲しいと思っていた。
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