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「俺……初めてが香川さんで、本当に良かった……」
「まだ、これからもっと感じてもらわないと……」
ようやく馴染んできた結合部をぐいっと腰を浮かせてさらに奥まで入るように体勢を変えた。
すんなりと受け入れられたことがわかり、体をまた倒していく。
「動くよ……」
その問いかけに頷いたのを確認すると、ゆっくりと律動を始めた。
「うっ、あっ、んっ……」
中で動かせば、今までにない反応を見せていて、腕を持っていた手はいつの間にかベッドのシーツをきつく握りしめ、その動きに合わせて甘美な声を漏らす。
目を閉じて顔を右側に向けながら自然と漏れる声を出すのを堪えている姿が堪らなく俊輔の感情を高ぶらせていく――。
「声……聞かせて……」
耳元で甘く囁けば、ぴくりと肩を震わせて首を横に振ってくる。
「我慢しなくていいから……」
「だって……はず、かしくて……何か俺……女みたいで……」
「可愛いのに……」
「かってに、声……でちゃって……もう、どうしていいか、わかんなくて……」
「大丈夫……自然に身を任せていいから……ちゃんと見せてよ。絢斗の全部を目に焼き付けたい……」
「だから……もう……はずいって言ってんのに……」
シーツを握っていたはずの手で、軽く胸元をこつかれる。でも、それが絢斗なりの精一杯の抵抗だとわかっているから――俊輔はその腕を掴み、もう片方の腕も掴むと、両腕をあげて耳よりも少し高い位置に固定した。
少し驚いたように自分へ視線を向けた絢斗と視線がかち合って、ぞくりと背筋に電流が走る。
――思いきり啼かせたい――
「あやと……ちゃんと声出して……いい?」
耳たぶに唇をあてながら問いかけたあと、俊輔はそのまま耳を甘噛みしてぐぐっと下腹部を奥へと進めた。
「んあっ、あっ……」
「ほらっ、もっと聞かせて……」
「あぁっ、あっ……んっ……か、がわさん……」
感じてくれている――。そう思うだけで心が満たされる。
ゆっくりと動いていたけれど、だんだんと速度をあげて律動させていく――。
「熱いし、きつい……」
「お、れも……あつい、し……きつ……あっ……」
何度も何度も奥深くまで突き上げると、いつしか首へと回されていた手が自分の力では支えられないほどに弱くなっている。
「あっ、んっんっ……なん、か……もう、おかし、い……」
「なにが?」
「おれ、こんな、の……はじめ、てで……あっ、からだが、震えてて……」
「感じてくれてるってことだろ?」
その問いかけに、絢斗は素直に頷いた。
もう、本気でヤバイから――。
絢斗の両膝を掴むと、思いきり左右に開き、腰を打ち付けると、ビクビクと手に震えが伝わってきた。
「んあっ、あっ、か、がわさん……あうっ、おれ……もう……」
「いいよ。イッて……」
更に律動を速めていくと、背中が浮き始めてくる――。
「あっ、あぁっ、イクッ……」
大きくしなった体の中心から、一気に白濁が飛び出して俊輔の腹部を汚してしまう。
それでも動きは止まらない――。
「うっ、くっ……はぁっ、おれも、きもちっ……」
「あっ、あっ……」
「あやと……」
「か、がわさん……」
涙目で俺を見つめまま呼ばれると同時に、きゅっと中への締め付けがきつくなる。
「くっ、はぁっ……きっつ……」
「あっ、あっ、んっ……」
必死で腕を伸ばし抱きつこうとしてくるから、俊輔は絢斗の体を自分の腕の中に抱き締めると、そのまま体を持ち上げた。
上半身が浮き上がることで、正面座位の体勢になると、もっと奥深い場所へと導かれる。
「んん、あっ……ふかっ……い……」
「思いっきり奥まではいってる……」
「きもちっ……すごく……かんじる……もっと、もっとって……思っちゃう……」
「可愛い……ほらっ、キスして……」
「んっ……」
キスをするよう命じれば、自ら顔を近づけて唇を重ねてくる。ここへ来たときよりも、ずっと妖艶で大胆になっていた。
何度も何度もキスを繰り返しながら、下から突き上げると、ぐっと締め付けがきつくなる。
「くっ、やばいくらい、きもちっ……おれも、イキそう……」
「ほんと? じゃあ、おれ、も……イキたい……」
「わかった……」
繋がったまま正常位へ体勢を変えると、一気に腰の動きを速めていく――。
「あっ、あんっ、んっ……あっ……」
「うっ、くっ、はぁっ……」
「あぁっ、イクッ、また、イッちゃう……」
「おれも、うっ、イクッ……」
射精寸前で中から抜くと、ゴムの中にたっぷりと欲望が飛び出した。
絢斗も二度目の射精を自分の腹の上に吐き出した。
力なく横たわっているそのおでこに、そっと唇を当てる。
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