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「……っ!」
一瞬で背中が粟立った。
頭の奥にダイレクトに響く淫猥な水音とぬめる生温かい感触に、なすすべもなく喘ぎ悶える。自分の内側からなにかが溶け出すような感覚に、内ももを擦り合わせたとき、膨らみを片手でつかまれた。
「やっ、ふっ、んん……っ」
やわやわと弾力を愉しむように揉みしだかれて、甲高い声が飛び出しそうになるのを下唇を噛んで必死にこらえる。
「声、我慢しなくていいのに」
そんなこと言われても無理だ。こんなあられもない声、誰にも聞かせたことがない。小さく首を横に振る。
「恥ずかしい?」
今度は縦に振ったらクスリと笑う声がする。指の腹で頂にある赤い実を挟まれた。
「あ……っ」
ビリビリと電流のような痺れが走り、背中がのけ反る。大きな手は乳房を尖りごとこねだした。
「あぁんっ、やっ、あぁっ……っ」
先端をきゅっと挟んだまま揉みしだかれ、声をこらえ切れない。
痛みを感じる一歩手前の絶妙な力加減に追い詰められる。我慢しようと思えば思うほど大きくなる声はあまりに淫らで、羞恥のあまり涙が込み上げた。
「もぉ……いっ」
大きく頭を左右に振ると、目尻に溜まっていたしずくがこめかみを滑り落ちる。
「痛い?」
反射的に首を縦に振った。そうすればやめてもらえると思ったのだ。案の定、彼は「悪かった」と言って手を緩めた。
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