9293人が本棚に入れています
本棚に追加
甘い責め苦からやっと解放されて荒い息をついていると、彼がTシャツを脱ぎ捨てた。惜しげもなくさらけ出されたたくましい上半身を、痺れた頭でぼうっと見入る。すると彼がクスリと笑った。
「放心するにはまだ早いからな」
彼はそう言うと、スカートのファスナーを下ろしあっという間に足から引き抜いた。
「きゃあっ」
身に着けるものがショーツ一枚になってしまい、あまりの恥ずかしさに顔から火が出そうになる。胸を両腕で隠したまま、内ももをぎゅっと寄せた。
「うぶなふりで誘っているのか?」
「なっ」
ふりなんて自分にできるはずもない。
「なんだか癪だな」
は? と目が点になった。なにが言いたいのか全然わからない。
「香ちゃんは、会わない間に体も中身もずいぶん成長した。男心をくすぐるすべまで身に着けて、胸だけで達けるほど慣れている」
「ちがっ」
頭がカァッと熱くなった。
素肌を異性の目にさらけ出したのも、触れられて乱されるのも、全部これが初めてなのだ。
誤解だと言わなければと思えば思うほど、気持ちが前にのめって口がはくはくと空振りする。
突然ショーツの上から秘部をツーっと指で秘部をなぞられた。
「ひゃっ」
「ほら、濡れてる」
「……っ」
恥ずかしい指摘に顔が真っ赤になる。言う通り、ショーツのクロッチは濡れて冷たい。
最初のコメントを投稿しよう!