33 嫁がせていただきありがとうございます

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「お祝いですか!? そんなお祝いなどしていただいてよろしいのでしょうか?」 「もちろん」  お祝いされるのは、結婚式を含めて二回目。  しかも、今度は私だけのお祝いだった。 「ケーキの準備ができたよっー!」  シュテファン様の明るい声が響き、国王陛下夫妻が現れ、一気に賑やかになる。 「ナタリーが考えてくれたんだ」  生クリームたっぷりのケーキは、花で飾られていた。 「あら、わたくしも負けてなくてよ?」  クッキー類の焼き菓子は王妃様で、一つ一つに文字が入っている。  おめでとうとか、ありがとうとか、なんだか嬉しくなる言葉ばかりで、食べるのがもったいなく感じた。 「お祝いと言えば、贈り物だろう?」  国王陛下が私にくれたのは、医療院の制服だった。 「素敵な制服ですね。胸の紋章にレネがいます」  紋章になるくらい偉いレネは、テーブルの端っこで花の砂糖菓子をかじっていた。 「俺からは花を」  私の髪に約束の(スニフ)の花を飾ったアレシュ様。  忘れない約束の花――私たちは見つめ合い微笑んだ。  庭園には花が満ち、噴水の水は輝き、テーブルの上にはお茶とお菓子が並ぶ。
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