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正体不明の神に、私が呪われているという。
――ちょっと待って、その占い。適当すぎませんか?
けれど、お父様が大事なのは皇帝の地位だった。
神の呪いによって、帝国を滅ぼすであろうと告げられ、お父様はパニックになった。
もし、ここで冷静であれば――
『無垢な赤ん坊を殺すなどできない! 逃がしてやろう』
『そうだ! まだ誰も傷つけてはいない!』
そう誰かが生まれたばかりの赤ん坊に同情し、言ってくれたはずだ。
残念ながら、赤ん坊の私に同情してくれる人は、誰もいなかった。
――お母様でさえも、お父様の寵愛を選んで、私を捨てたのだ。
そして、私の処刑当日、持って生まれた呪いの力を発動させた。
その結果、私の周りに、処刑人たちの死体が転がることになったのだった。
たとえ、その場で死なず、運よく生き延びたとしても、私から受けた呪いは、死ぬまで消えることがなく、病弱になり、毒を受けたような症状が続く。
私を誰も殺せずに、処刑は失敗に終わった。
多大な犠牲を払ったわけだけど、赤ん坊を問答無用で殺そうとしなくてもいいと思う。
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