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第2話 確かな成長
香住が転校してから一週間が過ぎた。
ものすごく馴染んでいて最早、初めからこの学校にいたんじゃないかって思うほど馴染みすぎている。
あちこちから香住を呼ぶ声が飛び交う。
「すげぇな・・・もう引っ張りだこじゃねぇか」
頬杖をしながら眺める天悟。
「よぉ。って香住ちゃん人気者だなぁ」
「京介」
声をかけたのは他クラスの相坂京介だ。
「まぁ陽キャってことだな。俺には縁遠い話だ」
「そうか?意外と仲良くできるかもだぞ」
「んなあほな」
そういっていると、男子生徒が京介に声を掛ける。
「相坂そんな陰キャと関わんないで俺らと遊ぼうぜ」
そういわれた瞬間ぴくっと眉が動くのを感じた。
「わりぃね。そうやって人を区別して省くの嫌いなんだわ。だからパス」
「あ?じゃあお前もそいつの仲間入りな」
そういって数名の男子生徒は教室を出ていく。
「おいいいのか?俺の仲間判定されたぞ」
「かまいやしねぇよ。それにいつも水景が言ってんだろ。友人を馬鹿にされて見捨てるほど屑や自分勝手じゃねぇって」
そういって肩をポンポンと叩いて話をし始める。
特に重要な話題などはない。
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