第4話 幸運の錬金術①

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第4話 幸運の錬金術①

 異能(ギフト)って言うけど……ミアが変身した箱が、お料理を作れる道具だとは思えなくて。  でも、せっかく使えると言うのなら……ダメって思っちゃいけない。  重くないけど、箱のフタを開けてみよう。  床の上に置いて……パカっと開けてみたら。 「……これ、なぁに?」  ほとんど空っぽで、底になんかあるだけ。触ってみるとくるくる回る。  どこかで見たことがあるような無いような? 『みにゅ! この箱は『ほぉむべぇかりぃ』でしゅ!』 「……ほーむべーかりー?」 『材料を入れれば……パンが出来るでしゅ!』 「へ?」 「え!? それだけでパンが出来るの!?」  あたしがびっくりしていると、サリー姉もびっくりしながらこっちに来てくれたわ。  ミアには触らないけど、ミアには興味があるみたい。 『みゅ! 順番守れば出来るでしゅ!!』 「へー! リーシャ!! やってみない!?」 「……本当に出来るかなあ?」 「おば様のとは違うけど、せっかくの異能でしょう? やってみなきゃわかんないわ!!」 「……うん」
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