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俺は、2歳の頃からブロンズとして生きてきた。
ブロンズは、プラチナが話しかけてこない限り、決してプラチナに話しかけてはならないのだ。
迂闊に違反した場合、プラチナの匙加減で投獄される危険すらあった。
「ああ、これは俺の独り言なんだけどな?俺に下着泥の汚名を着せたいって奴がいるって話だが、実際聞き込みするとそうでないことが解る。現に、ババアのパンツ盗んだくらいで、俺が捕まるはずがなかった。単にこいつ変態でーすってなって終わる。ババアのパンツを盗んだ奴は、ババアの私物だったら何でもよかったらしい。じゃあ何でパンツになったのか。その理由を考えなきゃならなくなった。クソ迷惑なことに」
「理由?欲しがってた男は、校長やフランチェスカの下着が欲しかっただけじゃないのかい?ああ独り言ね?これは」
「別に、男とは限らんのじゃないか?独り言な?これ」
「じゃあ、何だと?これも独り言で」
「闇オークションってのが、ポート・ランドの廃屋で開かれているらしい。多分、ババアのパンツを、大枚はたいて買ってる奴がいるんじゃないかな?」
ん。開いた流出もののカタログには、校長のパンツと思しきオープンクロッチな奴が売られていた。
「盗品を蒐集するならともかく、営利目的で売るのはどうかと思うぞ?エウリアデ」
「今、プラチナの僕に、話しかけられた気がするけど?」
「まあ、気にすんな。大体のタネは割れてる。お前の尻尾を、すぐに掴んでみせる」
エウリアデと、俺の視線が交差した。
「楽しみにしているよ?劣等君?」
去り際にタルカスの顎をツツツって触るな変態。
そして、そのあと、また理事に呼び出されていた。
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