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木橋喜太郎がドアノブに紐を引っ掛け自殺していた。「小太郎君を何故殺さなかったのか?」と言う一文だけの遺書を残し、木橋喜太郎は楽に死んだ。「ウホッ…これは許されざる死。全国、全世界のパチンコ講師が恨むだろうな。…空輝、気にするな。ウホッ…ウホホッ!」小太郎と私は木橋喜太郎の遺書を互い互いに図り合っていた。しかし、思わぬ成果もなく、二人は停滞し切っていた。「あっははっ!この結末は戴けないな。私は勤しむ気でいたのにな。木橋喜太郎破れたり!かな?」私はモヤモヤし過ぎた感覚を振り払う訳でもなく、坦々と思慮を巡らせていた。「ウホッ!ウホホッ!!空輝っ!空輝っ!」小太郎はレスポンスもビビッドに為り、私は心許無い気持ちでいっぱいになっていたのだった。
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