猫の素質3

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「我々からすると狩猟の、しかも格好の餌場を得た。言ってみればウィンウィンの関係じゃ。だからパートナーとはちょっと違う存在だの」  うぃんうぃん……? 「お互いもちつもたれつ……。つまりは『仲良し』ってことじゃ」  なるほど。 「なぜか私を追いかけてくるお掃除ロボット(うぃんうぃん)の事ね」 「うぃんうぃん?」 「あの(うぃんうぃん)、なんだか変わっているから、つい私も追いかけたり、仲良しだから上に乗ったりもしちゃうの。  まさに「もちつもたれつ」の仲なのよ」 「……多分、それ違う」  グレさんは、こほんと咳ばらいを一つ。  「とにかく、狩場を与えてくれたご先祖様の恩を返すべく、今日も今日とて猫は人にツンデレで尽くすのじゃ。犬のように忠義熱愛まじラブ1000%な正攻法『デレ』のみではなく、恋のテクニックよろしく手練手管を尽くし、ひたむきにヒトをメロメロにするのじゃー!」  分かったわ、グレさん! (でも、犬を「正攻法」と言っている段階で、猫はそうじゃない(奇策講じている)と言っているようなもんよね?)  というツッコミはおいといて……。  とりま、グレさんの話を聞いて無性に狩猟の血が騒ぐから、お庭で一狩りしてくるわ。  それから、デレを見せる合わせ技をやっちゃうからね!
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