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「葵、かわいい」 佐橋に貫かれながら、何度も深いキスを していると、本当の恋人とのSEXだと 錯覚してしまう。 僕は川瀬の前であられもない声を上げ、 佐橋を強く求めた。 川瀬はそれを黙って見ていた。 どんな風に映っているんだろう‥‥ 時折川瀬は自分の指先で僕の口の中を犯し、 自分のを扱いた。 挿れていいよと言っても頑なに拒む 川瀬の本心がわからないまま、 時間だけが過ぎていく。 インターバルを置いた、 3度目の佐橋との交わりの時、 佐橋が呟いた。 「葵、好きな人できた?」 「え」 「前回より色っぽくなった‥‥ もしかして、他の奴に愛されてる?」 「まさか」 「でも好きな人はいるよね?」 「どうかな」 誤魔化すように、佐橋の唇をキスで塞いだ。 川瀬はもう僕を見ることなく、 ソファに座りタバコを吸っている。 「葵‥‥僕を好きになって」 佐橋の囁きを耳にしながら、 ひたすら快楽に身を委ねる。 「もっと‥‥もっとして‥‥あああっ」 川瀬とまたキスしたいと思った。
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