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【7月3日(月)
あの女、嫌い。】
放課後、斗真が部活へ向かったのを見計らって、斗真の彼女が教室へやってきた。
まだ教室には生徒が何人も残っていた。
帰りの支度をしている私の横に立ち、涙声で彼女は言った。
「斗真くんを、奪わないでください」
驚いて絶句している私を残し、走り去る彼女。
何?私、何かした?
教室に残っていた生徒はヒソヒソと何か話している。
もしかして今の私の状況、悪女なの?
皆の視線が気持ち悪い。
泣きたいのは…私の方だよ。
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