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世にも奇妙な話である。
駄作を書き続けて早2年。現24歳と数ヶ月。
いつか、新作を出せると思い続け小説を書き続けてきたが、神は僕の事を見捨てては居なかったようだ。
まぁ、神などと大それた存在を挙げたが、僕はそんなものは信じていない。信じているのはこの世に天国と地獄が存在するという事だけ。
何故かと問われれば、説明するには難しいのでここでは割愛しておこう。
僕はゆっくりだった足取りを早め、出版社へ急いだ。
出版社へ着くと僕を担当してくれている田端さんが待っていた。
「やったね、神谷くん!待望の新作だね!」
「田端さん、気持ちは分かりますが、ここでそんなに大騒ぎしないでください、周りの人が見てます」
田端さんが大袈裟に騒ぐせいか、1階ロビーにいた人が全員こちらに視線を向けていた。
「ごめん、ごめん。じゃあ、詳しい話は会議室で」
そう言い、僕と田端さんは6階の会議室へと向かった。
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