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爆発音が聞こえ、僕が目を覚ました頃には何もかも、跡形もなく消え去っていた。 電車、線路、車内にいた人々、そして僕も例外ではない。 大規模に起きた爆発は、8両中の6両目までを吹き飛ばし、電車内にいた人は勿論、線路付近にいた人までもを巻き込んでいた。 もう少し早い時間の電車で帰っていればーー タクシーを使って帰っていればーー 3人で朝まで飲んでいればーー などと結果論を並べる事しか出来ない。 死んだ人間の魂はどこへ運ばれて行くのか。 天国へと行くのか、それとも地獄へと行くのか。 誰も知る余地は無い。 しかし、僕は例外である。 何故か、天国と地獄を信じているからだ。 僕が信じた天国と地獄、別名黄泉の国へと魂は誘われる。
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