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「死ななかったねというか定められた方法じゃなきゃ死なないって気づくとか意味不明ばれたのは私の未熟さのせいだって上司にブチギレられた上始末書の山に埋められたんだけどいや新人にどんだけ期待してんだって話でしょまだまだ死神歴赤ちゃんですよって大体初手で姿を視認されたアクシデントが起きてんのに手伝ってくれないアドバイスもくれない不親切な上司にだって責任があると思わない私は思う」
「まてまて。情報量が多い」
死を回避して数日後。
雅人の前に、死神がマシンガントークで現れた。あまりのことに呆然とした、雅人は現実から逃避したくなる。
「なんでまた俺のところに来たんだ」
至極当然の質問。
しかし瞬間、死神から表情がすん、っと消えた。怖い。
「私はアンタの担当死神なの」
「ハイ」
有無を言わせぬ気迫。可愛い顔で元気な姿しか知らぬ雅人には、恐怖だ。
「死神の担当変更はないの。担当者が死んで魂を回収するまで終わらないの」
「融通がきかないっすね」
「アンタが死ぬまで私は離れられないの」
「はぁ、ご愁傷……は? や、まて⁉」
さらりとした発言に目を剥く。とんでもない事実が雅人を襲った。奴は死ぬまでとりつくと宣言した。
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