うみのかみ

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「終わったぜ。みつやん」  うつ伏せになった千代が意識を取り戻す。 「今日憑いたのって、魔の一番怖い部分なんでしたっけ」 「そう。そんで、俺が少し弱めたヤツを返して、先生がとっちめる」 「そうそう、そうでした」  千代は立ち上がる。  身体が痛い。あちこちぶつけていたのか。 「今日は無理するなよ。はい、報酬」  秋世は千代の右手に封筒を握らせた。  千代はそれを両手で持ち直し、頭を下げた。 「帰りにいいお茶買います。先生が好きそうなのを」
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