1.夏

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1.夏

家族のみんなが外食に行きました。 私だけ置いて。 何を食べに行ったかは知りません。興味がありません。 もうどうでもいいのです。 だから私は決めました。 死のうと思います。 家族には、私の怨念を背負って生きていってもらおうと思います。 今は夏です。 いい季節ですね。 私は暑苦しくて嫌いです。 夏といえばなんですか? アイス? スイカ? かき氷? お祭り? 花火? どれも楽しそうですね。 でも不正解です。 夏といえば、 熱中症と脱水症状じゃないですか? 帰ったら娘が倒れてました。 救急車を呼んだら熱中症でした。 手遅れでした。 死にました。 最高のストーリーだと思いませんか? 思わず笑っちゃいます。 今日は食事、水分をとらずに、1日を過ごしたいと思います。 私と仲良くしてくれたお友達の皆さん。 今までありがとう。 それでは皆さん。さようなら。 帰ってきたらこれが置いてありました。 その近くには、本体が見えないくらい虫がびっしりついた 人のような形の肉の塊がありました。 ひどい臭いを発している『それ』は、 じっとこっちを見ているような気がしました。
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