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解放されるどころか、尖らせた舌先が裏筋をぬめりと舐め上げ、将継さんの咥内で次々と先端の小さな空洞から滴る蜜を抉るように吸引され続ける。
「……あっ、ぁ……め、駄目……っ」
くぽっと音を立てて唇を離した将継さんは何か愛おしいものにでも触れるように、僕のしとどに濡れそぼった快楽の中心にちゅっとリップ音を立てて口付けた。
「気持ちいいか? 深月」
「も、やだっ……やめて……将継さん……」
「こんな中途半端な状態で?」
「――っ!」
「もう許して? 達かせて?って言うまで止めるつもりねぇーけど?」
再び熱い粘膜に包まれた下腹の芯の、敏感に色付いてぴくぴくと充血している先端を甘噛みされると揺蕩うように腰が跳ねる。
「あっ、ぁ……まさつ……ゃ……んっ」
止めどなく溢れる透明な液が将継さんの唇を濡らし、いつも形の良いそれが僕を咥え込んで窄められている様が眩暈がしそうなほどに淫らで。
恥ずかしくて顔を逸らし、シーツをギュッと握りしめて快楽の渦中から逃げようと足掻いてみるけれど、責め立てられる舌の動きが僕を捕らえて離さない。
「も、……やだっ……あっ、ぁ……出ちゃうから……やめっ……て……」
先端の窪みを舌で抉られ続けると、欲望が出口を求めて大きな波が押し寄せるような本能に従おうとするけれど――。
その度、将継さんの舌は焦らすように敏感な部分から離れて行ってしまう。
早く身の内を巣くう熱を解き放ちたいという気持ちと、将継さんの口の中に出してはいけないという気持ちが相反して、もはやどちらが正直な気持ちなのかもわからず頭がぼうっと痺れてくる。
「将継さ……お願い……」
「何をお願い?」
また唇が離れてしまって、鈴口に吹きかけられた吐息に、もがくように空をかいた腕が将継さんの後頭部を再び弄って、乱れた僕と乱れた髪の毛に理性が焼き切れそうになって――。
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