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とびっきりの優しい笑顔で「好きだ」と囁かれ、重なった、求めていた、心の底から欲していた、深い深い唇での交わりに、それだけで感極まりそうになる。
彼以外の温度は知らないけれど、将継さんのキスは熱い。
眼鏡を外して枕元に置いた彼は、いよいよ本気なのだと言わんばかりに、熱を奪われ熱を与えるようなキスを綻んでしまった唇に施してくる。
「んっ……ぅ……ふっ」
舌の表面のへこみを辿り、犬歯で挟んで引きずり出された先端を何度も吸い付かれ、隙間はないはずなのに吐息は音となって唇から溢れた。
溺れるような睦み合いに夢見心地になっていると、不意にスウェットの裾から手のひらが忍び込んできて、真っ平らな腰を、脇腹を、あばらを、そしてそこだけはぷくりと隆起している柔らかな粒を抓まれると背中がたわんだ。
将継さんにそこを触られたのは初めてじゃない。
けれど、過去に触れられたそれは――実験だったり、事故だったり――した時だったから、〝好き〟だと互いに気持ちが通じた状態での愛撫は、皮膚感覚が研ぎ澄まされているように敏感になってしまう。
唇が解放されないので、指でイタズラされる突起が次第にしこりのように硬くなっていくのが恥ずかしくて、いやいやと顔を横に振ると糸を引いて将継さんの唇が離れた。
「深月……」
切なげに僕の名前を呼んだ将継さんは、お腹中に残る石矢さんに殴られて刻まれた鬱血痕の上に一つずつ唇を寄せてくるから、痛みは快楽に塗りつぶされていく。
やがて全ての痕に口付けを終えたらしい将継さんが、指を這わせていない方の、まだ柔らかい頂をキスで濡れた唇で食んでくるから。
「あっ……ゃ」
自分の声だと思いたくない濡れた喘ぎ声が聞くに堪えなくて、思わずスウェットの裾を大きくまくり上げて唇で噛み締めると、将継さんはククッと可笑しそうに笑った。
「そんな可愛いモン見せつけて……もっと弄って欲しいってことか?」
言いながら、濡れた粒をピンッと爪弾かれて、「ひ、ひはうっ……」と思わずもごもごと反論してみるけれど、逆効果みたいだった。
唇に咥えられ、舌で舐られ、指は捻ったり押しつぶしたり突かれたり、唇と指で出来うる限りの刺激を与えられるから。
弱火であぶられているような胸への愛撫に、まだ触れられてもいない下腹が形を変えていくのがわかって、己のはしたなさに涙が出そうになる。
そろり、と将継さんの手のひらが、主張し始めている幼い欲望を布地の上から形を辿るように撫で上げた。
「どうして深月は俺にだけ反応するんだろうな?」
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