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17.将継さん、だから?【Side:十六夜 深月】
「なぁ、深月。実際のところどうなのか……俺と一緒に確認してみないか?」
そう耳元で色を滲ませて低められた声で囁かれたと同時、偶然触れただけだった柔らかい胸の先端を、明確な意思をもってキュッと捻られて。
「っ……んっ」
(待って! 確認って何を⁉)
いや、そんなことは考えずともわかることなんだけれど。
僕はもうただただパニック状態になってしまって横向きに抱きしめられていた体勢から、気付けば将継さんに組み敷かれていて。
有無を言わさず右手首を布団に縫い留められたかと思えば、器用な指先でスウェットを首までまくり上げられて、ヒヤリとする肌感に身震いする。
「昨日、頭洗ってやった時も思ったけど……深月の身体、どこもかしこも綺麗で、触れてやったらどんなに滑らかで、舐めたらどんなに甘いんだろうなって考えてた。こうやって撫でてるだけでも掌に吸い付いてくるぞ?」
そんな恥ずかしいことを言いながら、ザワザワと粟立つ肌の上を何か確かめるように腰や腹に手を這わされて、ついでとばかりに臍の窪みの中にまで指で探られればしなやかに背が仰け反った。
昨夜、頭を洗ってもらった時とは明らかに違う性感を煽るような触れ方に、身体が敏感に繊細な慰撫を享受していくのがわかって焦る。
それまで身体を這っていた掌が再び胸の突起を抓み上げ、親指と人差し指の腹で擦られたり押し潰されたりすれば簡単に吐息が乱れて。
「はぁっ……んっ……将継さんっ、待って! こんな触られ方知らない! わかんない! 待って! 待って! 将継さん!」
だって義父は、いきなり下肢を弄って、抵抗する僕に猛った凶器を無理矢理突っ込んで酷い痛みに泣きながら耐えるしかなかったから。
まして、病気になったせいで女の子も抱いたことがない僕は、自分の身体をこんな風に隅々まで触られることにすらも慣れていないのだ。
胸を弄る将継さんの手に縫い留められていない左手を重ねて止めて欲しいのだと訴えれば、彼は愉快そうにククッと喉を鳴らした。
「深月、こういう時は饒舌になるんだな? なぁ、舐めてもいい?」
「舐めるって……ひゃっ!」
言い終わる前に、熱い舌と唇でヌメリと胸を包まれればビクンと背筋にゾッとするような鋭利な快感が駆け抜けた。
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