3つの武器

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3つの武器

自らのユニークスキルが自身の補助魔法の効力を上昇させる事を知るが、それでも格闘の心得がない自分では身体への負担か大きいと考え、武器開発を幼少より交流のある鍛冶師ドットに依頼をする事とする。  ドットからは魔法使いらしくロッドを勧められるがニラダはロッドは希望する武器じゃないと発言をする。 「ニラダ希望の武器はロッドじゃないだと?」 「ああ、いずれ何かしらの魔力が込められた素材を手に入れたらお願いするけど、今回はどちらかというと殺傷力や安全度を優先したいな」 「殺傷力と安全度か結構難しい事言いやがるな」 「俺個人としてはできれば近・中・遠に対応したいんだけど難しいかな」  ニラダはそう言って、改めてミニゴブリンの角が3本ある事を確認すると、ある事を考えつく。 「そうだ武器を3つ使い分ければいいんだ!」 「はあ?どういうこった」 「殺傷力優先に剣を使って、安全度優先で距離を取る為に槍や弓を使えばいいんだ!うん!」 「おい、ちょっと待て!お前は魔法使いだろう、そんな武器の扱いに長けているのか?」  武器の扱いを不安視されるニラダだが、キョトンとしながらドットに返事をする。 「え?ないけど」 「ないってお前!それで武器が欲しいって言ったのか!」 「このまま素手で戦うよりはマシだと思ってね、いずれにしろ補助魔法しか使えないし、俺のユニークスキルが補助魔法の効力をあげるならなおの事だよ」 「はーーー、まあ、頼まれたからには仕事だし武器は作るが、だがこの素材だと剣、槍、弓は作れても肝心の矢を作る分は足りないぞ」  今回持ってきた素材では矢を作る分には足りないとドットが言うと、ニラダはドットの予想を超える発言をする。 「それなら当分はミニゴブリン討伐を主にクエストとしてこなすから、その時拾った素材で、矢は作ってもらうよ」 「魔法使いのくせに単独でミニゴブリン討伐をもう簡単なクエストと位置付けるとはたまげたぜ、ちょっと心配だからお前にはこれもやるぜ」 「何、この本は?」 「昔、俺が師匠からもらった武器の扱い方の本だ、お前なら頭がいいし、補助魔法で身体が強くなるから呑み込みが早いだろうしよ」  ドットより武器の扱い方が書かれた本をもらったニラダはドットにお礼の言葉を言う。 「ありがとうおじさん、大事にするよ」 「じゃあ今から武器を作るから何日か待っていろ」 「うん」  そして数日たち、ニラダの為の剣、槍、弓が完成した。この装備を駆使し、ニラダにとってますます冒険者としての活動の幅はわずかだが広がったのだ。
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