last episode

4/6

1335人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
食事を終えた後は、ソファに座る私の周りにみんなが集まった。 「お母さん、お腹触ってもいい?」 「りくも!」 「いいよ。赤ちゃんが驚いちゃうといけないから、優しくね」 鈴と陸斗は揃って頷いて、少し膨らんできた私のお腹にそっと手を伸ばす。 「男の子かな? 女の子かな?」 「ふふ、どっちだろうね」 お腹の子の性別は、生まれるまで聞かないことにしている。 「どっちにしろ、鈴はお姉ちゃんで陸斗はお兄ちゃんになるもんな」 葵さんの言葉に、2人は目をキラキラさせながら頷いた。 「赤ちゃんが生まれたらね、私がたくさんお世話するんだぁ」 「りくも、いっしょにいっぱい遊ぶんだ」 意気揚々と語る姿が微笑ましい。 「早く会いたいな」 お腹の子の誕生を心から待ち望んでくれているのがよく分かる。私は両手で2人の頭を撫でた。 「赤ちゃんが生まれたら、よろしくね。 お姉ちゃんにお兄ちゃん」 私の言葉に、2人は力強く「うん!」と頷くのだった。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1335人が本棚に入れています
本棚に追加