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食事を終えた後は、ソファに座る私の周りにみんなが集まった。
「お母さん、お腹触ってもいい?」
「りくも!」
「いいよ。赤ちゃんが驚いちゃうといけないから、優しくね」
鈴と陸斗は揃って頷いて、少し膨らんできた私のお腹にそっと手を伸ばす。
「男の子かな? 女の子かな?」
「ふふ、どっちだろうね」
お腹の子の性別は、生まれるまで聞かないことにしている。
「どっちにしろ、鈴はお姉ちゃんで陸斗はお兄ちゃんになるもんな」
葵さんの言葉に、2人は目をキラキラさせながら頷いた。
「赤ちゃんが生まれたらね、私がたくさんお世話するんだぁ」
「りくも、いっしょにいっぱい遊ぶんだ」
意気揚々と語る姿が微笑ましい。
「早く会いたいな」
お腹の子の誕生を心から待ち望んでくれているのがよく分かる。私は両手で2人の頭を撫でた。
「赤ちゃんが生まれたら、よろしくね。
お姉ちゃんにお兄ちゃん」
私の言葉に、2人は力強く「うん!」と頷くのだった。
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