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翌朝、鈴ちゃんと陸斗に結婚することが決まったことを伝えた。
「お父さん、ついにやったんだね!」
鈴ちゃんはそう言ってとても喜んでくれた。
「りーくん、私たち家族になるんだよ!」
鈴ちゃんの言葉に、陸斗が首を傾げる。
「かぞく?」
「天音ちゃんが私のお母さんになって、お父さんがりーくんのパパにもなるの」
それを聞いた陸斗が、葵さんの元に駆け寄って、服の裾を掴む。
「……パァパ?」
「……くっ」
葵さんが胸を掴んで悶えた。
それを真似るように、鈴ちゃんも私の服の裾を引く。
「……ママ?」
「……くっ」
少し照れくさそうに上目遣いする鈴ちゃんが可愛くて、私も同様に悶えてしまった。
もう、姉弟“みたい“
家族“みたい“じゃない。
―――私たちは、これから本当の家族になる。
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