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生徒会長はスタンプラリーをする
あれから。
数回に渡って打ち合わせを行い、とうとう交流会。
相も変わらずな城戸に握手を求められ、終いにはハグをしたりといろいろあって現在。
俺はとある場所で生徒たちを待っていた。
「ううん…一緒に待ちたいけど、絶対鼻血が出る…でも一緒に待ちたい…。」
「おい、うだうだ言ってないでさっさと来い。お前はこっちだ。」
「颯!そんなに引っ張らないで!獅神さんと離れちゃう!」
「離してるんだよ!」
途中騒がしい奴らが通り過ぎるなどして時間が経つ。
なぜか城戸がクッキーを渡してくるのでそれを食べていると
「きゃー!!獅神様がクッキーを食べてるぅぅ!」
「ううっ…国宝だ、世界遺産だ…。獅神さんは食べているだけ尊いんだ…。」
何やら1人増えていた。
全くもって騒がしい。
*
「というわけで!今からスタンプラリーをするんだけど!どこから行きたいとかある!?」
「はーい!私はココ!効率的に回れると思うわ!それに景色もいいし!」
「あの…愛川先輩の案に賛成ですが…どうしてお二人はそんなに遠くに…?」
「それは、今日の獅神様接近時間を超えたからよ!これ以上近くにいると私が蒸発しちゃうわ!」
「その通り!キャパオーバーというわけだ!」
「は、はあ…。」
「放っておけ。時期に落ち着く。」
そして始まったスタンプラリー。
俺は増えた1人、愛川 蘭(親衛隊幹部)と城戸、そして外部新入生だという月輪学園の生徒千方 拓磨についてコツコツとスタンプを集めていた。
メンバー同士の距離が5メートルと訳の分からない距離で行動しているものの順調に進んでいるため10個あるうちの9個集めた現在、俺たちは最後のお題のところまで来ていた。
「円陣を組んで、褒め合う…?」
「獅神様が誰かを褒める…?」
「誰かが獅神さんを褒める…?」
「はっはっは!!男子高校生には難題だろ!!もがき苦しむが良い!!」
最後のお題の前に立つのは性格が悪いと噂の体育教師。
ガハハとお題の前に仁王立ちで立っている体育教師の言葉に反応したのは愛川と城戸だった。
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