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エイヴェリーは輪から離れた木陰に佇んでいた。声をかけようと駆け寄る。
「エイヴェリー、テント貼り終わったから料理だ!」
「分かったわ、ありがとう」
エイヴェリーは微笑み、「手伝えなくてごめんなさい、私もあの輪の中に巻き込まれちゃって」と苦笑する。
「思ったとおり、すごい人気だな。クレア」
「そうね。皆からサインとか写真求められて、大変そうだわ」
「そりゃそうだよな、大スターがこのキャンプ場にいるんだから」
エイヴェリーがクレアの名前を呼ぶ。他校の生徒の輪の中から苦労して出てきたクレアは、汗を拭いながらかけてきた。
「ごめん、オーシャン。料理手伝うわ」
「おう。仕込みは終わってるから、大丈夫だ」
クレアと一緒に班のメンバーのところに戻ると、アレックスが焚き火の上で炊いていた米の入った飯盒を回収しているところだった。
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