♧No.003♧ 不要物没収 / 体育の時間

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♧No.003♧ 不要物没収 / 体育の時間

そして。珠算部なのに、パソコン部員に間違われることも、イレギュラー。 珠算部は朝練はありません。 大会や検定に関係なく「タイピング練習」にどんどん虜になっていくゲンに、教師も驚きを隠せないのである。 私立だからパソコン室は、だれでも自由に鍵が借りられ、使える、備品なのだ。それは、私立の最大の共通のメリット、環境が良い。設備が整っている、という点。 なぜ、間違われたのかっていうと、朝、一番に学校へ行き、練習していたからである。もちろん部員たちは、検定・大会前だけ集中する。だから、どうしても、紛れてしまう存在になるのだ。 また、放課後の部活では、珠算部に属しているため、朝の時間でしか、練習は望めないからである。 パソコン部員は人数が多いため、なかなか顔と名前が一致しないのが現状、毎日部活に参加することが、大事とされる。 珠算部は、少人数で、入部者が、いなければ、廃部の危機なのである。  ある日、玩具の指輪をはめたまま学校へ行き、担任に気づかれ、没収される。全プレの品である。 担任「造言、これ外しなさい、不要物だから、没収する」 望み「分かりました」 次は気を付けないと‥‥と反省していたが、全プレの物だからちょっと、大事なものだ。いつ返してくれるのだろう。  数日後、ショートホームルームの後、呼び出された。 担任「おまえな、真面目なのに、何だ。とりあえず返しておく、二回は、ないぞ。真面目でゆうめいなんだぞ。」 そう言い、苦笑いした。ん?有名?私が・・・と不思議に思ったゲン。  体育では、細めの縄の縄跳び、二十跳びは、毎回の準備運動があった。望みは、10回が出来ず、毎回苦戦していた。 更に大変なのは、倒立だ。足が上がらない。真面目にやめてほしい。できないんだから、今にも直談判したいくらいだ。 毎回、二人のクラスメイトに、迷惑をかけなければならない、このことが、ゲンは、いたたまれないのである。できれば、倒立できるようになりたい、何も方法は知らないし、コツも知らないのである。 体育の時間のこの縄跳び・倒立の時間だけとてつもなく長い時間に感じる。 どうしても、この時間が耐えられない、どうしたらいいのだろうかと思考はそんな思いに支配さる。ほかの授業も、なんだかぼーっとして、支配は強まるばかり、イレギュラー思考の参上。
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