♧No.004♧ 倒立指導の直談判

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♧No.004♧ 倒立指導の直談判

イレギュラー思考のまま、身が入らず、授業が流れて一日が終わる。 数日後 体育教官室へ向かう。ここの場所は、怖い場所なので、近寄ることそのものが恐怖なのだが、そんなことは言ってられない。 「倒立ができるようになりたい」その思い一つが、教官室へ向かわせる要因だ。 ゲン「1年8組 酒向先生に用事があって 参りました 入ってもよろしいでしょうか」 教官室「はい、どうぞ」 ゲン「失礼します、私は体育の時間の倒立についてお願いに伺いました、倒立が全くできないので、クラスの仲間に迷惑をかけるのが耐えられません、体重がかかりますし、苦痛なのです、だからと言って、やめてください、という、権利がないと思うので、ならば、倒立の指導依頼に来ました」 酒向「ちょっと考えさせてくれるか お前の前向きな気持ちと、クラスメイトに対する思いは、よくわかった あまりにも、とつぜんで前代未聞に、分かりましたと、直ぐ応えるわけにはいかないから」 ゲン「もちろんでございます。分かりました、また返事を聞きにまいります」 そういいのこし、教官室を出た。 教官室に用事があってきていた他の生徒も、この話を耳にしていた。名前の知らない先輩だ。先輩に聞かれているなんて思いもよらない。思いを伝えること,ただ一つだったからだ。 すると、先輩のクラス、学年にじわじわと、ゲンの噂が広まり、1週間後には、全クラスに広まった。昼休み、ゲンの顔を見に来る生徒もしばしば現れる。ゲンは、その様子を気にもせず過ごす。
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