14・テキーラサンライズ

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俺はメニュー表へ顔を向けたまま、アハハと軽く笑う。 俺よ、勘違いするな勘違いするな勘違いするな!! 「真伍くん」 これまでと違う、少し固い、真面目な声で名前を呼ばれた。 俺が「はい?」と間抜けな声で返事をして顔を上げれば、侑弥くんはひどく真剣な顔で、まっすぐにこちらを見ていた。 「察してもらおうとするのは、卑怯か」 「卑怯? 何が?」 「ねぇ真伍くん。僕――君のことが好きなんだ」
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