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神谷たちは山道に出て、一旦 一呼吸つく。
「傷口縛らねーと」
神谷がバックパックからタオルを取り出し、高松がシャツを痛そうに脱いで、神谷が傷口を照らし見る。
弾は貫通していて、神谷がキツく縛る。
高松の応急処置を済ませて、神谷が聞く。
「移動できそうか?」
「ああ・・行こう」
神谷たちは歩き出して、神谷が落ち着ける場所を探しながら山道を進んで行く。
暫しの間進み、辺りに何もない山道を歩き続けていると・・
異様な声の叫びがして、神谷がパッと山の斜面側を照らす。
林業の格好した男がいて、笑いながら手にしたチェーンソーを動かす。
「キリキザンデヤル」
「勘弁しろよ・・
走れ!」
神谷が嘆いて叫び、月倉のたちは疲れ切っている中でまた走り出す。
必死に走り続けて、沢に掛かる吊り橋にやって来て、神谷たちが人1人が通れる幅のかなり古い吊り橋を列をなして渡って行く。
と・・・
先から3人の祟られ人たちがやって来て、神谷が立ち止まった。
「クソ 戻れっ!」
月倉たちが踵を返して、駆け戻る。
と・・
チェーンソー男が向こう側からやって来て、高松が立ち止まる。
神谷たちは挟み撃ちに合う。
「おいどうすんだよっ!もう終わりだ!」
酒田がパニクり、天羽が取り乱す。
「クソ 倒すしかない!」
神谷が振り向き、斧と短刀と棍棒を握って笑いながらやって来る3人を見て、スタンガンを構える。
高松が片手で角材を構えて、痛みと疲労で朦朧とする中で迫り来るチェーンソー男と対峙する。
先頭の男が斧を振りかざし叫びながら走ってきて、神谷が思い切り振られた切っ先をスウェーで避わしてカウンターにスタンガンを突き当てる。
男が呻きながら斧を振り回して、避けてバランス崩した神谷が斧男の後ろから突き出された短刀に二の腕を切られて呻く。
チェーンソー男が高松に切りかかってゆき、高松が応戦する。
後ろに下がれない中で高松が振られた回転刃を間一髪避わして、角材の一撃をヘルメットつけてる頭ではなくて顔に入れる。
男が蹌踉めき、高松が追い打ちをかけて二撃三撃とブッ叩く。
男が唸って闇雲にチェーンソーを振り、高松が大きく下がり避ける
とーー
板が抜けて高松の後ろ足が突き抜けて嵌まり、身動きとれなくなった高松に男がチェーンソーを振り下ろす。
回転刃が高松の上半身を切り刻みだし、高松が絶叫する。
チェーンソー男が笑いながら切り刻んでゆき、天羽と如月が悲鳴して月倉と酒田が恐怖に慄く。
凄い血飛沫を浴びながらチェーンソー男が高松の上半身を真っ二つにして、高松の大きく目を見開いた死に顔を酒田が凝視する。
腕と肘を切られながらも斧男と短刀男をスタンガンと蹴り技で張り倒した神谷が棍棒男に向かって真空飛び膝蹴りを炸裂させる。
棍棒男が呻きながら後ろに倒れて、神谷が月倉たちに言う。
「今だ 急げ!」
チェーンソー男が高松の死体を跨いで酒田に迫り、酒田が恐怖に叫びながら慌てて後ろに下がって天羽の背中にぶつかり、叫ぶように言う。
「早く行けッ!」
神谷が棍棒男の顔を蹴りつけて行き、月倉と如月が起き上がろうとする祟られ人たちを踏み越えて、天羽と酒田が続く。
「きゃあ!」
短刀男が倒れたまま天羽の片足を掴んで笑い、チェーンソー男が酒田にチェーンソーを振り回して後ろに大きく避けた酒田が倒れる。
チェーンソー男が酒田に迫ってチェーンソーを振り下して、酒田が叫びながら咄嗟に手元に落ちてる斧を手に掴んで思い切り振るう。
斧の刃が回転刃に当たり、火花が散って回転刃が切断されてチェーンソーが停止して、酒田が立ち上がって猛反撃にでる。
チェーンソー男の頭に思い切り斧を振り下ろして刃が突き刺さり、力を込めて抜き、倒れた男の顔を目掛けて振り下ろしまくる。
「いや!助けて!」
短刀男が笑いながら立ち上がってきて、酒田が振り向いて勢いよく迫って後頭部に斧を振り下ろす。
「ウアァ・・」
短刀男が崩倒れて、酒田が言う。
「行くんだ!」
天羽が進み出して酒田が続いて行き、神谷たちは吊り橋渡って蛇谷地区に入って行く。
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