日陰のタンポポ

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「ねぇ、俺と付き合わない?」 入学式の日、隣の席の(あん)にそう言った。初めましてから僅か15分後の事だった。 「あぁ…まあ、いいけど」 「やったー‼︎じゃ、よろしくな。杏」 『彼女』というものが欲しかった村田陽貴と、『彼氏』というものに憧れていた綿貫杏。この2人がたまたま同じ高校に入学し、たまたま同じクラスになって、たまたま隣の席になった。
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