ペロペロキャンディーとわたしとあの子の夢

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「まりなちゃんどうしたの? お箸が止まったけどお腹いっぱいになったの?」  おばあちゃんのその声で我に返る。 「あ、ううん。まだお腹空いてるし炊き込みご飯とっても美味しいよ」  わたしは炊き込みご飯をパクパク食べてみせた。 「あ、おこげも美味しいよ」 「良かった。まりなちゃんが美味しく食べてくれるとおばあちゃん嬉しいわ」  眉間に皺を寄せちょっと心配そうにしていたおばあちゃんの顔に柔らかい笑みが戻る。 「おばあちゃんのご飯を食べて笑顔を見ると元気になったよ」  おばあちゃんがお母さんだったら良かったのになと思った。だって、二十二年間生きてきてお母さんが褒めてくれたことなんて片手で数えるくらいなのだから。  それにひきかえおばあちゃんは、ダメなわたしのこともまりなちゃんは頑張り屋さんだからと言ってくれた。  本当は努力をしていることをおばあちゃんは知っているよと言ってくれた時は嬉しかった。  そんなおばあちゃんのことが幼い頃から大好きでそれは今も変わらない。 「ありがとう。まりなちゃん。わたしはその美味しいってくれる笑顔を見るだけで幸せな気持ちになれるのよ」 「ほんとに」 「今日も来てくれて嬉しかったわよ。まりなちゃんが話すまで何も聞かないで黙っていようと思っていたけど穂都子(ほとこ)と何かあったの?」    
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