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異国の友人
ここは横浜の居留地。
イングランド出身の僕の雇い主は、この居留地で他のイングランド人からすこしよそよそしくされている。
だからだろうか、雇い主は日本でできた友人の話をいつも僕に聞かせる。
僕も、雇い主の友人には懇意にしてもらっている。ご友人をこの家に招いた時などは、ほんとうに楽しい時間を過ごせるし雇い主もうれしそうだ。
ご友人がいない時、雇い主は気がつけば友人の話ばかりをする。
それを聞いて思う。このふたりは強い絆で結ばれているんだ。この国で出会うべくして出会った運命のふたりなのだと。
でも、横浜での仕事の都合で雇い主はいつかはイングランドへ戻らないといけない。
その時、このふたりの運命はどうなるのだろう。
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